3人の日本人政治犯
自衛隊の官舎で反戦ビラを配って逮捕された3人の反戦活動家の話。
↓こういうのはいかにもル・モンド読者好みのフレーズ。
Pour la première fois dans le cas du Japon, Amnesty International a qualifié les trois militants arrêtés de "prisonniers de conscience"
日本のケースとしてははじめてアムネスティ・インターナショナルは逮捕された3人の活動家を「思想犯(良心の囚人)」と形容した。
Assurément une démocratie, le Japon est-il en train de perdre l'une des caractéristiques d'une société libérale : le droit à exprimer son désaccord par des moyens pacifiques ?
日本は紛れもなく民主主義体制であるはずだが、自由社会の特徴の一つ、反対意見を平和的手段で表明する権利を失いつつあるのか。
共有スペースへの立ち入りの事実により住居侵入罪で逮捕するのはは10年ほど前からよく用いられるようになったと記憶している。皆慣れてしまったのかマスコミの中で不当だと徹底的な大キャンペーンが起きることはもはやないようだ。不勉強だがこのニュース、今日はじめて知った(そんなに日本のニュースに疎いつもりはなかったのだが)。
書き手のフィリップ・ポンス氏は記事中朝日の社説に触れているが、この記事の大部分が朝日の社説(検索結果)にかなり近い。まあ誰が書いてもだいたいそうなるだろうが。
外からの目で事実関係を読んだ印象だと、トルコのクルド人活動家の話とか、旧東欧圏で行われていたことのレベルに写る。何かというと強権が発動されるフランスなどより日本のほうが表現の自由をずっと保証している国だと事あるごとにフランス人に対し自分の国を弁護する「愛国者」の私の旗色が悪くなるニュースがだんだん増えてくる。たのむぜ21世紀の日本。もっとも日本にとって自由の本家アメリカでも去年、反戦スローガンの書かれたTシャツを着ていた男がショッピングセンターのガードマンに立ち退きを命じられ、それに従わなかったとして同じように私有地への不法侵入で逮捕されたというニュースもあった。そーいうのが先端の方向かもしれない。