バトラー報告書、直前にブレアを慮って手直し

大量破壊兵器についてのバトラー報告書はブレア氏を守ためにトーンダウンされていた
Butler Report on WMD was watered down to protect Blair

Telegraph (Filed: 18/07/2004)

サンデー・テレグラフ紙のスクープ。報告書作成チームのメンバーよりの内部情報。レポートは発表の10日ほど前に首相官邸側に提示され、ブレアを強い調子で批判する部分が官邸側の要請で書き換えられた。(当然だが)規則では調査対象になっている人間がレポートに事前にアクセスして意見を言うことは許されていない、等等。

こういうルール破りは後からばれて一時期スキャンダルになっても、長・中期的に見れば報告書の結果だけが肝心となる。だから制裁が何かの拍子で命とりにならない限り、やり勝ちだ(と、やるほうが知っている)。 が、こういうことが続けば第三者調査委員会というものに対する信頼がどんどん揺らぐだけだ。フランス人には見られないスタイルの、英国人の「公正 Justice」「廉潔 integrity」についてのコモン・センスには個人的には驚きに近い賞賛の気持ちを持っていたのだが、それがどんどんと薄らいでくる。内部告発者探しなんてことにはならないと思うが。