仏記者人質事件:犯人の沈黙の中、48時間め−96時間めが経過。

48時間+24時間の猶予期限が過ぎてから、さらに24時間が超過しようとしているが人質の安否に関する情報はない。猶予期限はさらに24時間延びているという情報がアラブ連盟などの筋からもたらされているがその根拠は不明。どちらにしてもその期限をこしつつある。裏交渉は確かに行われているとの情報も現地特派員は示唆する。

48時間+48時間の期間、最初の24時間で起った図式のまま進行している。

人質解放要求の声明を出した人々ののリストに、リビアカダフィ大佐、ローマ教会のヨハネ・パウロ2世が加わった。今日(9月1日水曜日)午後、バルニエ外務大臣アルジャジーラにインタビューの形で出演、フランスの立場を説明し、解放を訴える。CFCM(フランス・ムスリム評議会)の代表3人が、イラクに向けて出発。フランスのイスラム教徒の立場を代表して訴える予定。国際世論の盛り上がりが逆に、犯人たちが政治的存在をアピールするため事件を長引かせようとする動機を与えることになるとも指摘されている。

TVのニュースが「2人のジャーナリスト」ではなく「2人のジャーナリストとシリア人の運転手」と必ず言うようになった。

人質の運命がまだ定かでないので結果を論じるのは時期尚早だが、多くの人が、今回の事件に対する内外の対応に希望を見出す。一つには、フランスの外交力の底力とアラブ世界でのフランスに対するシンパシーが、一時危惧されていたよりもずっと強いことが明るみになったこと。もう一つは、「共和国の価値」をわがものとして宣言することに国内のイスラム教徒団体が疑う余地のない明確な強い意志をみせ、それが世論の団結につながっていること。新聞の社説のほとんどがこの点に焦点をあてる。フランスでのイスラム教徒と非イスラム教徒の関係についてこの事件がひとつの転回点になると見る(例えば → Fethi Benslama, "Un tournant pour la communauté musulmane")のは的確だと思う。細かいニュアンスやもう少しうがった見方はあとから補足するとして、この基本的ラインは確認しておきたい。