仏記者人質事件: 新たなビデオテープ(30日夜)

最初のビデオテープの放映で予告された48時間が過ぎ、1時間半ほど経過したところで、アルジャジーラが、誘拐グループから送られたきたビデオテープを放映(フランス時間で22時3分)。

犯人はイスラム・ヴェールを禁止する法律をフランスが廃止するのにあと24時間の猶予を与えると。そして、ビデオの中でシェノ氏、マルブリュノ氏の二人は英語で次のように話す(前回はシェノ氏がアラブ語でマルブリュノ氏がフランス語で、人質になった事実を語っていた)。

マルブリュノ−−「私たちは、フランス国民、人命の価値を知るすべてのフランス人にたいし、ヴェールの禁止を定めている法律を要求する行動を行うよう呼びかける。私たちの生命は危険にさらされている」。

シェノ−−「シラク大統領と政府に対し、この法律を即時に廃止しすることでアラブ世界とイスラム教徒への友好を示すよう求める。フランスの国民に対し、この法律に反対し、廃止を求めて行動するよう呼びかける。この法律は不公平で間違ったものだからだ。もしこれが廃止されなければ、私たちは命をその代償として払わされる危険にさらされている。これは時間の問題で、数分もあれば私たちは死者の仲間いりをすることになる」

フランスのテレビはこのビデオがアルジャジーラで流されたている様子を一部伝え、上のコメントをフランス語で紹介する。ビデオテープを人質が作製したそのままの通り全編放映しないのは、犯人たちの宣伝に荷担しないためと、France 2はコメント。

前回のビデオの中では、誘拐犯たちは「フランス政府が要求に応えるのに48時間の猶予を与える」と言っていたが、人質の処遇について何も言及がなかったことから、犯人たちのとっている態度にやや楽観的な解釈もあったが、今回ははっきり生命の危機が本人たちの口から語られていて、不安が高まる。もちろん自作自演を疑うものはいない(笑)。