仏記者人質事件:仲介者が人質といっしょとラジオで伝える

フィリップ・ブレット氏、フランス人人質といっしょとラジオで発言。
DERNIERE MINUTE : 13h41 - Philippe Brett affirme se trouver avec les otages français

下院議員のディデイエ・ジュリア氏(与党UMP)とともに解放交渉を仲介しているフィリップ・ブレット氏は、8月20日以来イラクで人質になっているジョルジュ・マルブリュノ、クリスチャン・シェノ氏といっしょにいると、ラジオ局 Europe 1[への電話]で述べた。ラジオはブレット氏のものと分かる声が「これ以上詳しくは言えない。今は最終的な詰め。ここまでややこしくなっている話をだめにすることはしたくない」とも伝えた。この情報に対する外務省からのコメントはまだ得られていない。

L'intermédiaire français, qui agit en coordination avec le député (UMP) Didier Julia, a déclaré sur Europe 1 qu'il se trouvait avec Georges Malbrunot et Christian Chesnot, les deux journalistes français détenus en Irak depuis le 20 août. "Je ne peux pas vous en dire plus. On est en train de finaliser. Je ne veux pas compromettre cette opération qui est déjà suffisamment compliquée comme ça", a ajouté M. Brett, dont la voix était reconnaissable. Le Quai d'Orsay n'était pas joignable dans l'immédiat pour commenter cette information.

ル・モンドの臨時ニュース。

◆Europe 1のニュース。
Europe 1のサイトで問題のニュースを聞く。電話でのブレット氏、かなりくつろいだ様子で、このまま詰めがいけば、あと10時間ほどでうれしいニュースになると発言。「今2人といっしょにいるのか」との、ラジオ局のジャーナリスト質問に答えて、「答えはウィだ」と述べる。


◆ブレット氏は、一昨日、解放交渉に当たっている仲介者として名乗り出て、下院議員のジュリア氏もブレット氏を派遣したことを認めていた。政府、外務省が慎重に交渉を進めている一方での、このスタンドプレーは物議をかもしていた。ブレット氏は政界フィクサー的な活動で知られ、イラクの旧政権とのパイプが強いといわれている人物。ブレ氏は、解放の最大の障害は、先日のイタリア人人質のときと違って、アメリカ軍当局が人質の移動ルートの安全を保証しないからだとアメリカ軍を批判していた。また犯人たちのプライドを保つための落とし所について交渉中とも発言。

外務省はこうした別筋での交渉は一切知らないと、苦々しい顔でコメントを発していた。シラク大統領が外務省の関知しないところで別ルート交渉をさせているのではないかという観測も流れたが、大統領府は否定。

上の記事のように外務省はこのラジオ放送に対するコメントを発していない。一方今朝、一旦パリに戻っていた事務局長をヨルダンに再急派している。

これまで、このスタンドプレーの信憑性に、フランスのマスコミは慎重な態度をとってきたが、ル・モンドが臨時ニュースでとりあげるのにGoを出したこと、外務省の上の動きをみると、間もなく一挙に事態が動きそうな気配。