§4.社会現象としてのブログの発見 (2005年3月)

上のような発展はあるが、ネットにあまりかかわりのない人も含めたフランス人皆が、ブログというものの存在を知ったり、ブログ、ウェブログという語を耳にしたのは、今年になってから、それも今年の3月のある事件をきっかけにしてといえる。それは、はてなでも例えば、id:yskszk:20050328、 id:kanac:20050328#p2でとりあげられた「『ブログに先生の悪口』 仏の中高生8人、退学に」という事件である。この「高校生がブログで教師を中傷して処分」は、ここで報告されたほかにもケースがあり、退学も停学に「減刑」されたり、学校での処分のほかに名誉毀損事件になったりなどいろいろ続報があったが、それについては、いまは立ちいらず、ただフランスではネットに限らず伝統的に名誉毀損に対して、判断基準や制裁が日本より厳しいので、あり得る事件だという指摘だけにとどめておく。

さて、この事件は、最初「インターネットで中傷」のように報道されたが、具体的な内容がわかるとだんだん「ブログで中傷」というような表現を用いて、「ブログ」とはどういうものかという説明つきで、記事が書かれるようになった。そしてそこで高校生、若者の間でこの「ブログ」なるものが盛んに流行していることを人々が知り、そして特定のサービスである Skyblog に信じられない数のブログがあることも分かった。