催涙ボージョレ・ヌーヴォー

グルノーブルでボージョレー祭で衝突事件 Affrontements à Grenoble en marge de la fête du Beaujolais (Boursier.com 18/11/2005)

グルノーブルボージョレー・ヌーヴォー祭で夜中に盛り上がった若者2000-3000人と機動隊が衝突。催涙弾も活躍。主役は、「移民」でも「郊外」の若者でもなくて、大学生たち。酔った者どうしの喧嘩による怪我人の手当てに駆けつけた消防署員と、ひょんなことから学生とのこぜりあいが起き、最後には機動隊が導入されたという。

騒ぎは例年のものというが、警察の過剰反応を指摘する声も。TF1のニュースサイトのコメント欄の書き込みを見たが、「警察発表=マスコミ報道はうそっぱちで、学生たちは極めて平和だった」と、現場にいた学生からの書き込みもあったり、「機動隊導入はあたり前」と学生たちに憤るのもあったり。早慶戦のあとの乱暴狼藉のようなものに近いと思うが、それに機動隊がばらばらと駆けつけ、フラッシュボール催涙弾をぶっぱなす世の中、そしてそれをあたり前と思う人が出てくるような世の中になってきた。

こちらはその時間、元学生のフランス人相手に飲んでいたが、それに照らし合わせても、酔った勢いで学生たちが何を話していたか、今年の今の特別の雰囲気、その盛り上がり具合が想像できる。

警察から群集に対し警告があった場合、何もしなくてもその群集内にとどまり続けるだけで、最大懲役三年の罪になると、警察の偉い人がTVで警告していた。しかし群集の中から逃げ出すのは難しいし、目立つとかえって危険だと思うが。日本人の学生もグルノーブルにいると思うが、お気をつけ遊べ。特に滞在許可証の更新手続きにとまどっている人は、不法滞在者として掃除されるかも。

ついでに。今度の一連の郊外の騒動の問題とは別に実は10月半ばごろ、「今大学・高校の現場で起きていることは例年なら学生のゼネストに発展しかねないほどのもの。が、大学の学年制度大改定のせいで学生たちが振り落とされないよう必死なためか、それとも5月の憲法条約の件で疲れたのか、重苦しい雰囲気がただようだけで、大規模な運動がおきるけはいがないのが不思議だ」という趣旨の文を書いて、結局アップしなかった。このときはもちろん郊外の騒動が起きるとは思っていなかった。この、重苦しい雰囲気、しかし何か一触即発のような雰囲気については、「実感」として、遅くならないうちに項を改めて書きたいと思っている。