イラク人質事件 :現在の状況(8日−9日夜)

  • フランス人記者の解放なお足踏み。
    • 8日水曜日に新しいサイトで犯人グループを名乗るものからの声明。
      • 先の掲示板サイトで出ていた身代金など3要求を偽物として否定
      • 人質の処置については近々本部が決定を下すと予告
      • 現在行われている仲介活動を無駄と警告。
      • 2人のジャーナリストとシリア人の運転手を捕らえた理由として、シリア人運転手の息子がこアメリカ人のスパイであると示唆する主張。証拠としてアメリカ軍の将校と運転手の息子がいっしょに写っている写真をサイトにアップ。この息子によると写真は友人が冗談に作った合成写真。彼は、この写真を父親の車に残してたと証言。3人が捕まったときこの写真が運悪く犯人たちに見つかったのではないかと。
      • 先週のイスラム教徒代表団の一人が、3人がなかなか解放されない理由として、犯人たちの間に3人をスパイとする説が根強く残って内部で話し合いの決着がつかないためというのを挙げ、アルジェリアの新聞がこれがかなり真相に近い情報としていた。上の写真の話はこれと符合する。少なくともこの声明は前の3条件要求のものより信憑性が高い。
      • この声明が発表されたサイトは例のスイスの掲示板サイトとは別物かどうか文字メディアの情報でははっきりしない。URLを公表したものなし。また、掲示板サイトとURLをもう一度出すものもある。どのようなサイトに掲載されたかの情報の重要性が分かっていないもよう。テレビのニュースでは、「これまで知られていなかったサイト」と述べたものもあり、画像を見ると、明らかに掲示板サイトとは異なる。また掲示板サイトには問題の写真はみつからない。
    • 政府は閣僚に対し慎重な態度を要求する。
    • アメリカ軍、イラク政府のゲリラ掃討作戦が激しくなり、人質解放交渉にはありがたくない状況が進展。
  • NGOのイタリア人女性2人、イラク人2人の人質についての情報はなし。
    • バグダッドの中心で誘拐が行われたことから、安全保証が極めて危ういとして、NGOに引き揚げの動き。
    • 解放についてイタリアは、前に殺害されたジャーナリストの時よりも、国内の団結を強調。野党が政府に招かれ協議。「フランス方式」を採用とスイスのメディアなどでも報道される。


/* 公共交通機関のストに際して最低限業務(service minimum)の保証を法で義務づける動きがあり、議論が盛んになっているが、この数日来この日記もミニマム・サーヴィス。明日から通常にもどり、「スカーフ問題」の続きも再会予定。