沖縄で反基地大集会

沖縄 −− 米軍基地の閉鎖を求めて3万人が集会
Okinawa : 30.000 manifestants demandent la fermeture d'une base américaine

AFP | 12.09.04 | 14h52

日曜日、日本の島、沖縄で普天間アメリカ軍基地の閉鎖を求めて約3万人が示威行動をおこなった。この基地のヘリコプターが8月13日に3人の負傷者を出すという事故を起こしたのを受けて行われたもの。この示威行動はこの島の基地の存在に対し行われたものとしてここ十年で最大規模のものである。
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集会そのものについては、日本で報道されたニュースとほぼ変わらないのでとりたてて中身を紹介するほどのものではない。1995年に12歳の少女の強姦事件がきっかけで、基地の撤去を求めて8万5千人を集める抗議集会が行われたこと、国土の1%の面積に全国の65%の基地、4万500人のアメリカ軍の兵力が集中していることなどの背景情報も与えている。

事件直後に地元での大衆的抗議活動が割りに地味なことで意外な思いをしたが、こちらが、翌日には大動員での抗議行動というフランスでのスタイルに慣れてしまっていたゆえの思いで、こうしたゆっくりとした流れが日本スタイルなのかもしれない。ほんとうは事件が熱いうちに間髪を入れずというほうが、国際的に知らしめるためには効果的なのだが*1

*1:この事件に抗議する人で基地の撤去を求める人がほとんどにせよ、墜落事故とその事故処理への抗議と、基地撤去の要求はほんとうならば別もののはず。たとえばドイツの米軍(NATO軍)が同種の事故、同種の対応を起した場合を仮定すると、基地の存続を願う人の間からも厳しい抗議の声があがると想像に難くない。そのあたりの切り分けがないと、事故と主権侵害への抗議の側面よりも、これがきっかけで、長いことくすぶっている基地撤去の要求が再び盛り上がったという上のような報道になり、怒りが拡散した印象を与える。逆に問題の根深さを伝えることにはなるのだが。主権侵害という論点でナショナリズムに訴え、安保体制を容認している全国の多数の日本人をも巻き込むというのでなしに、基地の撤去という点で事件後初の大動員が行われたのは、前者の戦略を拒否するという明確なポリシーなのだろうか。それとも既存の政党・組合の伝統的な路線で動員が行われると自然とこうなったということなのだろうか。いずれにせよ抗議デモがAFPのニュースで伝えられるところまでにはなった。