なんとか復帰

旅行や、度を越した多忙、病気、身内の不幸ななどで社会で起こっていることから一定期間切断されたような心持ちになることは誰しも経験すると思うが、この1週間、最初の3つが同時におこり、まさにその状態。毎日数百キロ動き、知らない土地に行き、毎日知らない人に電話し、流暢に使えない言語でややこしい話をしようとしたり、あげくのはては寝込んだり、また起きては複数の別の案件の間を右往左往したり。愚痴を言ってもはじまらないが、4つめがないだけまあいいか。短いながらも切断の経験の後にくる意識の変化をまだじょうずに処理しきれていないまま書いている。

1週間ぽかんとあいたが、夏に結局ブログのヴァカンスをとらなかったので、その代わりになった。予告しなかったので、アンテナに入れたり、ブックマークしている方には心配をかけることになってしまった。「悲しみよこんにちは」が最後の記事では洒落にならない(これも実は id:sujaku さんの記事を受けた続きが書きたいのだが、いくつかの事実を確認してから)。今度からは予告してもう少し長めの「休暇」を入れるようにします。

最新のニュースに気を遣い、日本の新聞社や通信社より早く第一報をアップするなんていう遊びも面白かったが、やはり一介のブログがシステマティックにやれるものでもないし、結局あまり意味がないと気づく(まあ、でもたまたま気づいたらまたやるかも)。時事ニュースに距離間が出てくれば書く内容の中で自分の考察のほうが大きな比重を占めてくる。一般的にはいいことには違いないが、ほんとうはこのブログの役割として規定したものからいうと、適切とも限らない。個々のニュースを生の形で、あるいは、フランスでフランス人が持つある種の典型的な視点を引き受けながら紹介するほうが、下手な考えを開陳するよりも、人さまの役にたつのではという考慮がいつもつきまとう。とはいえ黒子になりきるのも難しいことで、 media@francophone のクールさと安定性、id:temjinus さんの軽妙なバランスを横目で見ながら、また振り出し。

動き回ることのほうが多いので、量的にも縮小気味になり、また必ずしも「社会的使命感」を持ってその時々の重要ニュースを取り上げることにはならないと思うが、目に触れるニュースやその時の関心の赴くままにまたそろそろと。