あろ! せもわ

「もしもし、おれ」詐欺が日本で流行
Au Japon, la vogue des arnaques "Allô, c'est moi !"

LE MONDE | 12.11.04 | 15h07

年老い、ショックを受け、中には、衰え、ストレスの引き金による心臓発作で死んでいく人々。その人生は新潟地方でこの2週間続いている地震によって暗転してしまった。かなりが家を失い、他の17,000の人々のように避難所で暮らす。その苦境に追い討ちをかけるかのように、そうした老人たちが新手の詐欺の犠牲になっている。この一年ほど広がり、メディアが「オレ、オレ Allô, c'est moi, c'est moi」となづける詐欺だ。

Ils sont âgés, vulnérables, choqués et certains, affaiblis, meurent de troubles cardiaques provoqués par le stress. Leur vie a basculé avec les séismes qui se poursuivent depuis deux semaines dans la région de Niigata. Ils ont souvent perdu leur maison et vivent comme 17 000 personnes dans des refuges. Comme pour ajouter à leur détresse, ces vieilles personnes sont victimes d'une nouvelle forme d'arnaque qui se répand depuis un an et que les médias ont baptisée "Allô, c'est moi, c'est moi !".

ル・モンド、ペーパー版の一面には真ん中ほどに、国内、海外のこぼれ話的な社会ニュースを載せるところがあるが、今日のネタが、これ。いわゆる「オレオレ詐欺」。「自衛隊だが交通事故の被害者をヘリコプターで運ぶためにすぐに300万円を振り込んでもらわないと」云々、というような手口を紹介する。この1年間で8000万ユーロ近くの被害が出ているとも。諸外国がうらやむような平和な社会に暮らしていた日本人はこういう犯罪の被害にあいやすい。他の犯罪の増加とあいまって、こうした詐欺事件は、これまで契約よりも個人的な信用で成り立っていた社会に、不安感を掻き立てている、と結びのコメント。

特派員氏は触れていないが、請求書+小切手決済というのが普通の習慣のフランスの読者読者にはたぶん簡単には理解できない現象だと思う。日本の銀行のシステムや取り引き習慣はあきらかに、セキュリティよりもスピードを優先させている。日本のシステムに慣れている人が、フランスのシステムを見て、決済の反映が瞬時でない、現金引き落としやカード使用の通常の上限が日本から考えられないくらいの少額で抑えられていることなどでよく不満をもらすが、利点、欠点には差し引きがあるもの。