コートジボワール情勢
- フランス人他、外国人の大量の避難が続く。フランスのテレビで引揚者についての報道多し。親、祖父母の代からコートジボワールに住み、フランスにほとんど身寄りのない人もいる。現地のフランス人14000人のうち8000人はコートジボワールとの二重国籍者。
- 外国人襲撃騒動の際、フランス人女性に対する複数の強姦事件があったことが判明(現在訴えが出ているだけ10件)。大きなエモーションとともに報道されている。
- 日本人の退避についてのニュースがやっと日本のGoogle News で。日本のマスコミは、刑務所からの大脱走を面白おかしく報道する前に、邦人の安否を真剣に心配し関連情報を伝えるべき義務があるのでは。ファルージャのこともそれは大事だが。棄民体質は政府だけのものではない。現地の情勢を詳しく伝えるのは外務省のコートジボワールの安全情報についてのページ。
- 政府軍、反政府軍の政治的対決が強まり、停戦調停の先行きの危うさをうかがわせる。10日の日記のコメント欄で分析の着眼点について示唆を頂いているが、両者への武器の供給の流れをみていくと各国の利害が複雑にからまった様子がみえてくる(まとめるのはまだ先)。政府軍では傭兵も活躍しており、空軍には旧東欧圏からの民間軍事顧問もいる。
- 国連安保理での決議は、フランスは10月6日の緊急会議で停戦活動への全面支持を得たまではよかったが、武器の全面禁輸を含む次の決議案を通す段階でもめている。週末の採決が月曜日に持ち越されている。フランスの案はドイツ、チリ、スペイン、アメリカ、イギリスの支持を得ているが、ロシア、中国、アンゴラは禁輸の条件を緩和したい意向。ロシアは、破壊されたコートジボワール軍の戦闘機スホーイ、ヘリMi-24の生産国。ヘリを直接に売ったのはアンゴラ。
- バグボ大統領のインタビューが金曜日づけのワシントン・ポストに。「死体は見ていない」として9人のフランス兵の死亡を疑うことば。バグボ大統領のこういうぐあいのインタビューを論評抜きで伝えるこうした記事が、さしたる予備知識のない読者にどう読まれるか。