フランスの歴史の試験問題例−−中学卒業免状編
大学入学資格試験のは問題はかなり複雑かなり長いので、紹介に準備が要り、flapjack さんが話していたのも中学生の勉強だったので、 中学卒業免状(Brevet des collèges 普通は14-15歳で獲得)の歴史の問題をみていた。ちょうど去年(2004年6月)の問題の一つが、日本についてなので以下に紹介。
タイトルは「日本−−世界的大国とその限界」。
問題は受験問題集の出版社のサイトから→PDFでダウンロードできる。
問題の提示のしかたを見ると、タイトルの「日本−−世界的大国とその限界」のあとに次の3つの資料(地図、新聞記事、グラフ)が示される。
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・資料1 日本の貿易収支地図(WTO)
・資料2 「日本、アジアの消費者の新しいスタンダード」
日本の「ポップ・カルチャー」が売れている。日本の経済が長い不況から脱しかねているが、その一方、その大衆文化がこれほど輸出されたことはこれまでない。アジアではアメリカ文化のスタンダードを抜くほどになった。
マーケティングの専門家はこれを「J-Sense」と呼んでいる。マンガやビデオゲームの世界、あるいはポップミュージックやアニメからから出てきた日本的センスのことである。アジア、特に中国市場にビジネスを展開しようとしている有名ブランドは、地元の若者をひきつけようとして、こうした日本ファンに波長を合わそうとしている。
輸出できるマスカルチャーを、アメリカ以外で作り出した唯一の国として、経済危機の時代の日本は、世界じゅうで、その「クールな国産品」の実りの収穫している。「この10年間に、日本の生産物の輸出は21パーセントしか増えていないが、文化輸出は−−科学やテクノロジーの分野のもの、つまり特許を含めれば−−3倍に増えた」と、文化産業に詳しい、丸紅経済研究所の杉浦勉氏は述べる。−−ル・モンド、2003年12月8日
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問題はというと
設問(8点)、
問題1 資料1および2 −− いかなる点で日本が世界的大国であることがこれらの資料から読み取れるか(3つ答えよ)
問題2 資料1および2 −− いかなる点て日本の影響力が最も行使されているのがアジアであるとこの資料でわかるか(2つ答えよ)
問題3 資料1および3 −− 日本の力の限界は何か(3つ答えよ)
小論文 (10点)
上の資料から読み取れる情報と自分の知識を用いて、日本は世界的大国ではるがまた限界もかかえていることを20行ほどの文章で説明せよ。
ダウンロードした資料に模範解答もついている。紹介は後ほど。