舌は禍のもと(シラク−リベラシオン)

各方面で騒ぎを引き起こしているシラクの「イギリスは不味い」失言問題、怒れる在英ブロガーをはじめに英国記事経由ですでに紹介されているが*1、発端になったリベラシオンの記事オリジナルから問題部分を超訳で。

カリーニングラードのシラク、お友達のプーチンとシュレーダーに軽口で−−市建設750年記念でアンチ・ブレア・ジョークが全開
Chirac amuse ses amis Poutine et Schröder à Kaliningrad

Les blagues anti-Blair ont fusé lors de la fête pour les 150 ans*2 de la ville.
Par Lorraine MILLOT lundi 04 juillet 2005 (Liberation - 06:00)
Kaliningrad envoyée spéciale

カリーニングラードの日のあたるテラスに、同市誕生750年記念の機会に集まり、3人サミットとあい成ったプーチンシュレーダーシラクが見つけ出した冗談のタネとは?当然ながらそれはイギリス人。座を盛り上げようとしたシラクは、周りにいる数人のジャーナリストのことなど気にもかけず、イギリス人を標的にしたジョークを次々繰り出し、プーチンシュレーダーを笑わせた。「連中がヨーロッパの農業のためにやってくれた唯一のものは?それは狂牛病」と一発かまして、二人に警告する−−「どっちにしてもあんなふうなまずい料理しかない人たちのことをを信じるわけにはいきませんよ。あれはフィンランドの次に食事が最低の国」。「ではハンバーガーは?」とプーチンが、もう一つのライバルであるアメリカネタを持ち出す。「ハンバーガー?だめだめ。それは数にも入りません」とシラク。さらには、スコットランド人でNATOの元事務総長のロバートソン卿から、あまりぱっとしないお国自慢料理を振る舞われたことに触れて言う−−「そこからですよ。NATOとわれわれの困難な問題の始まりは...」

イギリスが標的になるのはここまでで、あとは3人の間で言いたい放題。

話題を変えようと、そこでシュレーダー、水曜日に結果が出ることになっている2012年のオリンピック開催都市選考にロシアとフランスが共同して立候補したらどうかと提案する。「そうだな。もしモスクワが勝ったら共同事業ということにしても」とシラクが絶好調で切り返す。「ああ、まったくフランス人は!」と、ドイツ語でシュレーダーとしゃべっていたプーチンがため息を漏らす。「そう。フランス人ってのはそういう連中。EUではいつもうちの金をダシに妥協とやらをやっている」と、シュレーダー。すかさずシラクは「金ならどこの金でも利用しなきゃ」...

全体的にこんな雰囲気の中での発言だったよう。といっても、仲間はずれで趣味の悪い冗談の標的にされたイギリス人にとってはますます腹がたつか...イギリスでの反応、フランスでの逆反応、コメントなどはまたあとで。